今回は新レシカルボン坐剤について取り上げたいと思います。
新レシカルボン坐剤は医療用はもちろんのこと、ドラッグストアでも販売しているような一般用医薬品でもあります。
便秘に関する詳しいことはこちらの記事をご覧ください。
また、酸化マグネシウムについてはこちらの記事をご覧ください。
内服と坐剤は何が違う?
内服の便秘薬ではプルゼニド(センノシド)のように大腸を刺激して、ぜんどう運動を促進する大腸刺激性下剤。
マグミット(酸化マグネシウム)のように、腸管内に水分を引き込んで硬便を軟化させて排便を促す塩類性下剤が一般的かと思います。
新レシカルボン坐剤はどのような働き方をするのかというと、直接物理的に大腸を刺激するようなイメージでいいと思います。
今回取り上げている、新レシカルボン坐剤は肛門に挿入後に炭酸ガスを放出しながら腸管内で分解していきます。
腸管内で放出された炭酸ガスが直腸壁を刺激して、大腸のぜんどう運動を誘発して排便を促します。
新レシカルボン坐剤どのような人が使う?
酸化マグネシウムのような塩類性下剤は腸管運動自体は低下していないが、便が硬くなることによって、排便しにくくなっているような人に適している薬剤と言えるでしょう。
では、新レシカルボン坐剤はどのような便秘のタイプに向いているのでしょうか?
先ほども書いた通り、新レシカルボン坐剤は肛門に挿入後に炭酸ガスを放出しながら分解していきます。
その炭酸ガスが、腸管壁を直接刺激して、大腸の蠕動運動を促します。
つまり、新レシカルボン坐剤は腸管運動が低下しているタイプの便秘に向いている薬剤です。
他の下剤との併用は問題あるのか?・・・
現在便秘薬を使用中であまり効果が得られていない方は、一度新レシカルボン坐剤を試してみてもいいかもしれないですね。
センノシドや酸化マグネシウムと新レシカルボン坐剤の併用は問題ありません。一緒に使用していただいても大丈夫な薬剤です。
新レシカルボン坐剤は他の作用機序の便秘薬であれば一緒に使用してい頂いても問題はありません。
また、新レシカルボン坐剤はセンノシドとは違って、妊婦さんにも使用できるような薬剤です。癖になりすぎないように、便がどうしても出ない時にだけ追加で使用してみるといいでしょう。

新レシカルボン坐剤は市販でも購入できる
新レシカルボン坐剤は市販でも購入できる薬剤です。新レシカルボン坐剤は医療用医薬品としても存在しますし、ドラッグストアでも購入できるような一般用医薬品としても存在します。
しっかりと、医師の診断のもと使用たい人は、受診して先生に相談してみましょう。
医療用と一般用で成分は変わりません。配合量も同じです。
ドラッグストアで購入する場合は、「新レシカルボン坐剤S」という名称で販売しています。ゼリア新薬工業さんから販売されており、メーカー希望小売価格は10個入り1箱で780円+税だそうです。
新レシカルボン坐剤Sの使用方法は?
ここからはセルメディケーションとして、ご自身の判断で使用したい方に向けて記載していきます。
新レシカルボンSは妊婦の方でも使用できるような安全性の高い薬剤です。ただ、一般用の新レシカルボンSは12歳未満は使用しないにという肩書になっていますのでご注意ください。
また、過去にこの薬剤でアレルギーや下痢などを起こしたことがある人は一度、医師・薬剤師または登録販売者に相談するようにしましょう。
12歳以上では、1回1個を直腸内に挿入し、それ効果がみられない場合には、さらにもう1個を挿入する。
およそ、個人差はありますが20~30分程度で便意が現れてくるはずです。
使用法については以下の画像の様になります。

もし、入りにくい場合は、水以外にも先端の膨らんだ方にオリーブオイルなどを塗って頂いても大丈夫です。また、先端の膨らんだ方を指で温めると、少し溶けて入りやすくなったりします。

新レシカルボン坐剤はハードファットという基剤を使用しているため、熱に弱い坐剤になります。夏場に部屋で保管すると坐剤が解けることあがあります。そのため、新レシカルボン坐剤Sは冷蔵庫の中で保管しましょう。