試験前に「全然勉強してない。」という人の心理

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学校での定期試験や資格試験の時に、「あー!全然勉強してないからやばいわ!」とか「全然勉強してこなかったから落ちたわ」とかそういうことを言う人って居ますよね。あれは心理学的に言うとセルフ・ハンディキャッピングと呼ばれるものになります。

今回はなぜそのような行動をするのか?心理学的に解説していきたいと思います。

自尊心について

試験の前に「勉強してない」と言ってる人、一度は見かけたことあるのではないのでしょうか?

その理由を知るためにはまず、「自尊心」という言葉を知らなければなりません。

自尊心という言葉を辞書で調べてみると、「自分の人格を大切にし、品格を保とうとする気持ち。また、自分の考え方や言動を優れたものと思い、尊大に構える態度」というように出てきます。

これをもう少し心理学的な言い方に変えると「自己肯定感」という言葉になると思います。

簡単に言うと、「自分は他人より優れている」とか「自分には価値がある」というような気持のことです。

この「自尊心」は多かれ少なかれ、人の心には存在します。ただ、よく言われるのが、この「自尊心」が低すぎる人は、心理的な問題を抱えやすいとか言われてたりします。

ひとつ注意してほしいのは「自尊心」はあくまで、自分からの自分への評価であり、周りの人からどう見られるかなど、他人からの評価を気にしているわけではないということです。

セルフ・ハンディキャッピングとは

それでは、セルフ・ハンディキャッピングについて説明していきます。

セルフ・ハンディキャッピングは先ほど記述した「自尊心」に大きく関わるものです。言わばこのセルフ・ハンディキャッピングとは「自尊心」を守るための防御機構なのです。

例えば、「勉強していない」という人は、試験の結果が良ければ「自分が勉強したから点が取れたんだ。自分は優秀だな」と思います。これで、さらに自尊心を高めることができます。

しかし、試験の結果が悪い場合、その結果をありのままに受け入れてしまうと、「なんて自分はダメなんだ。平均点も取れないなんて自分は周りの人より下なのか・・・。」というように精神的にダメージを与えてしまうのです。

そこで、セルフ・ハンディキャッピングを使用することによって、「あんまり勉強できていなかったからな。これは自分の能力が低いのではなく、勉強が足りなかったせいだ」と自尊心を守ることができるわけです。

これは勉強だけでなく、もちろん運動とかでもあります。学生時代だと、よく長距離走とか50m走で「おなか痛いから本気で走れない」とか「足痛いから全力で走れない」ってありましたよね。

このように人は、知らず知らずのうちにセルフ・ハンディキャッピングを使用して「自尊心」を守ろうとしているのです。

人は自尊心が低下することを本能的に嫌います。

それはなぜか?一般的に自尊心が低くなると、自信がなくなったり、不安になったり、やる気がなくなったりすると言われています。

それって生きる上でとてもまずいですよね?なので、人はセルフ・ハンディキャッピングなんて存在を知らなくても、「自尊心」を守るために自己防衛しているのです。

反対に、この「自尊心」を高めることができれば、自分に自信を持つことができたり、やる気がでて行動力が高まるというような効果が期待できます。

「自尊心」をうまく高めるために、よく言われるのがスモール・ステップです。スモール・ステップとは、小さな成功体験を積み重ねていくというものです。みなさまもよければ参考にしてみてください。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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